ギターの時間、2009年12月25日号
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ギターとマンドリンの器楽デュオ、トレッケル&トレスター。クボタフィロ マンドリーネン オルケスター主催のコンサート本番を前に、クボタフィロのメンバー2人を交え、話が続きます。

(interview&photo:Kazutaka Ebe/transration:Akira Sakamoto)

ーーさて、トレケルさんはどんなふうにトレスターさんに誘われたんですか?

トレケル:じつは20年くらい前からの知り合いなんだ。で、デュオ・カプリチオーゾが解散したときに連絡を受けて、最初から意気投合したからね。それ以来だね。

ーーお互い、どういうところで意気投合しているんですか? それぞれ伴奏楽器、相方の楽器としてフルートやピアノ、チェロ・・・いろいろ考えられるじゃないですか?

トレスター:僕はもうほとんどいろんな楽器と組んだ経験がある。低音域から高音域の楽器までね。でもその中からマンドリンと組むことを選んだのは、マンドリンと演奏すると1台のハープシコードのような一体感が得られるからなんだ。マンドリンはピッキングだし、ギターも「フィンガリング」とは言うけど爪によるピッキングだしね。

トレケル:マンドリンにとっていちばん相性がいいのはやっぱりマンドリンだと思う、でも、ギターも音量バランスがとりやすいので同じくらい相性がいいといって良いと思う。ピアノも声もチェロも音量がレベルがだいぶ違うから、かなり大きな音を出さないとバランスがとれない。
 音量バランスがいい、というのはよけいなことを考えずに音楽に集中して楽しめる。この楽しめるというところが大事なポイントだと思う。

ーーそうすると、公演前のリハーサルでチェックすることってどんなことですか?

トレスター:基本的には音楽的な反応を確かめるんだ。
会場の音響もそうだけどそのときの演奏する僕らの気分も。それから楽譜に書かれた、たとえば、音の出し方とか弾き方、歌い方といった指示記号のいろいろなバリエーションを作っていったりということ。だから音響に対してどうするこうするというよりは、その都度、音楽的な解釈が違ってくるということだよね。
 たとえばバロック作品を演奏する場合は、通奏低音なんかコードの方針などはかっちり決まっているわけじゃないから、書かれている部分だけじゃなく書かれていない部分がその都度変わるということだな。



(続きます)

▲ DUO TREKEL – TRÖSTER
„en garde!“ Duo Trekel-Tröster, Mandoline und Gitarre (CD Thorofon classics CTH 2469) 2006 Hörprobe: Das Moderato aus "Back to Sirius" von A. C. Miguel
【収録曲目】


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▲ DUO TREKEL – TRÖSTER
„en garde!“ Duo Trekel-Tröster, Mandoline und Gitarre (CD Thorofon classics CTH 2469) 2006 Hörprobe: Das Moderato aus "Back to Sirius" von A. C. Miguel
【収録曲目】