早稲田大学マンドリン楽部 第185回定期演奏会
1部開演
コンマス(3年・谷川友梨さん)の合図で100人からなる全員が集中して行く。各パート・リーダーはじめ、新人=1年生と4年生を含む全学年によるこの1年〜実際には半年ほどの成果が披露される。
クラシックの定番
第1部は副指揮者を務めた渡辺佳奈さんが振る。長くこの楽壇の指導に当たった赤城淳氏編曲による、いわば伝統のプログラムを溌剌と音にして行く。
フィンランディア
前半の圧巻はシベリウス。ストリングスオーケストラと金管で聴き馴染んでいたはずの作品がマンドリンオーケストラで演じられながら、なんの物足りなさも感じない。それどころか、後半の怒濤のクライマックスへ向かう気迫に酔う。ぜひ動画版でご確認を!
映画音楽
第2部は親しみやすい映画音楽コーナー。今このオーケストラを指導する進藤知哉氏の編曲作品が7曲中4曲。ストリングスの代用としてのトレモロではないメロディー楽器としてのマンドリン合奏を堪能させた。
プログラミング
その2部に取り上げられていた曲が、老若男女、懐かしさと楽しさ、わくわく感をうまくミックスしていて、音楽性を感じる。すべて手のうちにしている印象といおうか。
カバレフスキー
第3部は、ロシアの作曲家作品を2つ配した。簡潔にダイジェストしたカバレフスキー道化師も聞き物ではあった。
ボロディン
が、なんといっても「9月の合宿から全員一丸」で練習してきたという「だったん人の踊り」(プログラム表記は「ポーロヴエツ人の踊り」)のダイナミクスに感嘆した。
信頼
パンフレットには、この作品をまとめた木田未紀さんに対する団員の信頼の言葉が寄せられている。前半、コーラスが入ってる?と思わせる合奏の配分。中盤の歌うアンサンブル。後半からコーダへの盛り上がり。それに足るステージだった。これもぜひ動画版をどうぞ!!
動画:フィンランディア
動画:ポーロヴェツ人の踊り
2010年12月17日(金)川口総合文化センター リリア/撮影:kaerucamera